美味即健 @

 PR・IT委員会 脇 一文  3回 連載


 私は食べ物にうるさいと思っている人がいるようだが、うるさい訳ではない。
不味いものを不味いとはっきり言うだけである。なかでもラーメンについてはなかなか旨いとは言わない。それは、若い頃に京都の西木屋町というところでラーメン屋をやっていたからかも知れない。旨いと聞いたら遠くても食べに行こうと思う。もう五年程前になるが、テレビのグルメ番組(この手の番組の双璧はラーメンと寿司である。)でランク付けがあって和歌山の井出商店というのが日本一になった。これは是非食べてみないといけないと思って、和歌山まで行って、二時間余り列に並んで食べたが、残念ながらそんな代物ではなかった。おまけに車が故障して、JAFにディラーまで運んでもらったが、日曜日で部品がなく、後日にまた和歌山まで車を取りに行った。勿論その時はもうラーメンを食べなかった。今、私が松山で一番気に入っているラーメン屋は炎(えん)やである。中の川と銀天街との中ほどにある。店の売り物は赤ラーメンだが、私が好んで食べるのは炎やラーメンの方である。これに酢をかけて(私はこのラーメンに酢をかけた味がわかるのに十五年かかった。)胡椒、辛子にんにく、それに一味(なぜか最近置いてない。)をかけて食べる。店主は若いがスープの味も絶妙であるし、チャーシューも上手に煮ている。ただ百点満点ではない。スープの量が心もち少ないのと、麺の茹でかたに問題があると感じている。興味のある人は一度お出掛けを。私は同じものを三度食べてみて、それで気に入らないなら、その食べ物は好みでないんだと思っているので、出来れば三度食べてみて。
                                                     

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